平成21年5月29日 日刊建設工業新聞
官公需契約
過去最高の目標設定へ
自民経済再生戦略会議
ヒヤリングで政府方針
自民党の日本経済再生戦略会議(町村信孝会長)は、28日に会合を開き、中小企業者の受注機会の増大に向けた取り組みについて、政府からヒアリングを行った。
政府は、09年度の官公需法に基づく中小企業向け契約目標について、過去最高水準の数値を設定する方針を提示した。入札時に参加業者に適切な地域要件を設定するほか、地域への精通度など地域企業の特性を適切に評価。工事以外の役務の発注でも総合評価方式の導入・拡充を図っていくとしている。過去最速となる来月上旬に契約目標を閣議決定する方針も示した。
政府は毎年度、国の機関が中小企業と結ぶ工事や物品・サービス調達の契約目標額を官公需法に基づいて設定、公表している。昨年度には、工事や物品・サービス調達を含めた官公需総予算額のうち、中小企業者向けが占める割合は51・0%と過去最高になっていた。
本年度は、中小企業との契約目標を過去最高水準に設定するのに加え、官公需情報の一括検索システムの構築も図る。契約実績については、各府省に加えて、独立行政法人ごとの実績や目標も公表していく。一括調達の際に、下位等級者の参加機会の確保も図るとしている。
同日の会合では、全国知事会など地方自治6団体に対するヒアリングも行われた。会合の冒頭、町村会長は「6月25日くらいには(政府の経済財政運営の指針である)骨太方針が決まってくる。中長期的に思い切った景気対策を行っていこうというコンセンサスをつくった。これまでの取り組みを反映できるよう力添えいただきたい」と述べた。