177回国会 参議院予算委員会 第12号 (1)
2011年4月25日(月)午後1時1分開会
 

本日の会議に付した案件
◇参考人の出席要求に関する件
◇予算の執行状況に関する調査
    (東日本大震災・原発事故に関する件)

佐藤信秋君

佐藤信秋

自由民主党の佐藤信秋でございます。

最初に、被災に遭われた方々、そして亡くなられた方々に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。

発生以来、大震災発災以来ですね、私もしょっちゅう地元の知事や市町村長と連絡取り合ったり、それから現地に入らせていただきました。二十日以降、毎週入らせていただきました。

そこで感じた幾つかのことを御質問申し上げたいと思いますが、限られた時間ですので、質問もイエスかノーかという形でできるだけ聞きますので、答えの方もそのように簡潔にお願いしたいと思いますし、それ以上いろいろ御説明したいことがあれば、後で文書でお出しになるなりいろんな機会で解説していただくと、それが何より大事だと思いますので、委員長、よろしくお願い申し上げたいと思います。

最初に、これは質問通告していませんし、今のやり取りを聞きながら、ちょっとお願いをしておきたいんですが、ベントの指示が出た出なかった、受けた方はどうしたのか、大事な問題として、何を根拠に、どういうふうに、誰がおっしゃったのか、どういう指示なのか、それに対してどう受けたかということを、これはてんまつをしっかりと整理していただきたいと思います。これは政府とそれから東電の方ですね。

そこで、最初に問題にしたいのは、総理が何でヘリに乗られて現地に行かれたか。

お手元に届けてあると思います、主たるその時系列を、地震発生、大津波、原発災害。(資料提示)時系列載っけてありますが、総理、危機管理センターも行っておられますよね。危機管理センターには、一般のテレビももちろんありますが、いろんなところの情報が、これは例えば自衛隊であり警察庁であり、あるいは海上保安庁であり整備局であったり、ヘリの情報も全部載っているはずです、ビジュアル、ライブで。それからITVのデータもあります。そして、総理が、あそこもう少し映せと、あるいはあそこの情報取れとおっしゃれば、一番日本中で危機のときに情報が集まるのはあの危機管理センターのはずなんですね、一般の情報も含めて。そこ聞いたら、いきなりテレビで何か保安院だか東電が発表した、政府は知らなかったと。そんなことあり得ないですね。一般のテレビで言ったとしてもあそこには全部入っていますから。

ですから、一番大事なことは、危機管理の大原則として、総理は二つの災害対策本部の本部長ですから、これ実は日本でいまだかつて、最初なんです、両方とも。お分かりですよね。だとすれば、最高指揮官は全部の情報を見れるところで、どこの情報をどうしろと言って指示を出すのが当たり前のことなんです。これ、ヘリコプターで自分が飛んでいくなんて、こんなばかことはないんですよ。

そこで、聞きたいのは、あの危機管理センターの情報を使う、使わせる、それが総理にとっては十分でなかった、不十分な情報しか来ないだろうと、こう思われたかどうかというのを一点最初に伺います。

内閣総理大臣(菅直人君)

菅直人内閣総理大臣

大変いい質問をいただきました。

今言われていましたように、佐藤委員から言われましたように、まさに今回の危機は二つのことが同時に事実上起きたわけです。ですから、あの危機管理センターに確かにパネルがあっていろんな情報が入ってきます。それは、例えば自衛隊の動きとかいろいろなところの動きは入ってきます。主に地震と津波です。そして、もう一方で原子力事故が起きました。私は、危機管理センターの一画にあるところに東電からも来ていただき、そして安全委員会、保安院、そして関係大臣にも集まっていただいて、すぐそばでは大きないろんなところが見えるけれども、ちょっと別室ではそのメンバーで原子力のいろんな状況、つまりは電源を送ったけれどもなかなか届かないとか、そういう状況まで含めて逐一話を聞いておりました。

率直に申し上げて、原子力の事故の情報は、やはり基本的には東電から来ていただいた担当者を通して、東電本社あるいは東電のサイト、福島の方に聞いて話が返ってくるという形の情報でありまして、残念ながら危機管理センターにストレートに例えば画像が送られてはおりません。東電本社には送られている機能がありますけれども、危機管理センターにはそういう体制にはなっておりません。

そういう中で、先ほど来、細かい点はこれまでも大分議論がありましたのでもう重ねませんが、いろいろな指示を経産大臣からも出していただいたけれども、なかなかそれが、意思疎通が十分に行えない中で、私が翌日伺ったのは、一つは震災の状況の把握と、そして原子力の現場の把握という二点のことが必要だと考えて現地に出かけました。

佐藤信秋君

話、長過ぎます。

それで、総理、今一つ御指摘だけしておきますが、危機管理センターに……(発言する者あり)

委員長(前田武志君)

質疑者の質疑が聞こえません。もう少し静かに願います。

佐藤信秋君

危機管理センターに東電の情報を入れるのは簡単なんです。ライブ映像を入れりゃいいんです。こんなもの一時間もあればできます。それをやらないというところが危機管理がおかしいと言っているんですよ。何でわざわざ行かなきゃならない、引っ張り込めばいいだけですから。

そこで、もう質問に行きます。次に、福島原子力発電所事故対策統合本部というのを十五日につくりましたよね。これは全く本当は要らない組織だと私は思います。今総理おっしゃるように、情報を一緒にしたいんなら入れりゃいいんです、この原子力災害対策本部に東電の社長を、あるいは会長を。全部できます。それをしなくて、わざわざ指揮命令系統を三つ目つくっちまった、これまた本部長ですから。だから私が申し上げたいのは、もう吸収してください、この原子力災害対策本部の方に統合本部を。何のことはないです、入ってもらえばいいんですから。そして、情報もみんな入れればいいんです、これは入れられるようになっていますから。

やるのかやらないのか、そこだけお答えください。