内閣総理大臣(菅直人君)
佐藤議員もいろいろな経験をお持ちですので行政の形はかなり分かった上でおっしゃっていると思いますが、この問題だけはきちんと説明しないとなかなか御理解いただけないんです。
つまり、十五日の段階で少なくとも私のところに大臣から報告があったのは、東電がいろいろな線量の関係で引き揚げたいという話があったので、それで社長にまず来ていただいて、どうなんですと、とても引き揚げられてもらっては困るんじゃないですかと言ったら、いやいやそういうことではありませんと言って。そこで、やはりどうしても官邸にある原子力災害対策本部と、そして東電の本店と、そして福島第一原子力発電所と三段階になっておりますので、そこで、少なくとも東電と内閣の方は統合的な対策本部をつくりたいけどいかがですかと言ったら社長の方も了解をいただきましたので、それでその対策本部をまず立ち上げて、そしてその一回目の会合をどこでやろうかとしたときに、そのときに、東電の本社には全ての情報集まっていますし、会長、社長を始めおられますので、そこで東電の中に統合対策本部を設けて、その第一回目の会合に私は出かけたわけです。そして、そのときから主に経産大臣とそして細野補佐官に常駐体制を取っていただくことによって情報が的確に入るようになりました。
確かに、抽象的には危機管理センターにいれば森羅万象全てが入るというふうにおっしゃいますけれども、現実に六枚のパネルあるいは七枚のパネルの中でいえば、東電にはそういうパネルは、あらゆる原発とのところとつながっておりますけれども、危機管理センターには自動的にはつながる体制にはなっておりませんから、そういうことで一番情報の集まる……
委員長(前田武志君)
菅総理、往復でやっておりますから、簡潔におまとめください。
内閣総理大臣(菅直人君)
関係者の一番いる統合対策本部を本店に設けたということであります。
佐藤信秋君
いや、答えになってないんで、別にそんな言い訳を聞きたいわけじゃないんです。言い訳聞きたいわけじゃなくて、それじゃこれから一本にしてくださいって、こう言っているわけです、これから一本に。情報も幾らでも入りますから、危機管理センターに。東電から持っていけばいいだけなんです。方向はそういうことにしてくださいね。これはもうこれ以上、また答え伺うと長々になりますから、いいです、いいです。
これは、いろんな知事会とか……(発言する者あり)
委員長(前田武志君)
質疑者の声が届きません。もう少しお静かに願います。
佐藤信秋君
知事会とかいろんなところから、四月の段階になっても、こういう命令系統、指揮命令系統、情報収集系統、一本化してくれ、一元化してくれ、こういう要望が出ているのは御存じでしょう。だから申し上げている。
そこで、もういいです、一緒にしてさえくださりゃいいんですから、もう。三か所も置かずに、二か所、二本にして、本部二つにして一緒に運用すればいいだけの話ですから。
そこで、復興実施本部なるお話を伺った、二十二日に、総理、出していますよね。復興実施本部というものも検討しなきゃいけないだろうと。これも答えだけ伺います。この本部なるものは、またまた本部長は総理なのか、あるいは別なのか、それだけ教えてください、そこだけ。あるいはまだ検討中。答え、三つですからね。いいですか。総理本人が本部長か、あるいは別の人が本部長、閣僚か誰かがですよ、あるいはまだ考えていない、検討中、この三つのどれかだけお答えください。説明要りません。
内閣総理大臣(菅直人君)
まず、現在、どういう本部をつくるか、あるいはそれに伴って基本法を作るかということで与野党も含めて御協議をいただいております。もちろん腹案はありますけれども、決まっているかといえば、まだ決まってはおりません。
佐藤信秋君
二十二日に総理は、検討しなければならない、復興実施本部と、こうおっしゃっていますからね。少なくとも総理が本部長というのを、また四つ目をつくるということでは、決めているわけではないと、こういうふうに現在は承りました。だから、この三つあるのを二つにしてください。
そこで、次に経産大臣にお伺いせないけません。経産大臣は副本部長なんです、原子力災害対策本部。そうすると、閣僚級の方が説明を、広報をするとすれば、官房長官ではなくて経産大臣が適当かなと、私なんかはそんなに思ったりしますが、これは要するに、指揮命令系統といいますか、一本化、みんなが何となくどうなっているんだろうと思う一つの原因なんですね。原子力安全・保安院が説明し、東電が説明し、官房長官が説明し、しかし原子力災害対策本部の副本部長は経産大臣、こうなっていますから、これはもう経産大臣一本でこれから説明されたらどうでしょうか。これもイエスかノーかで。
国務大臣(海江田万里君)
先ほどお話のありましたこの統合本部で実は、今日からになりますかあしたからになりますか、統括して記者会見を一度、一日にやる。ただそれは、ブリーフをするのは私ではありませんで、これは細野事務局長が行います。
佐藤信秋君
というのも、統合本部の方でやらずに私は官邸でやればいいと、それだけの話かと、一本にしてというふうに思います。
そこで、次に、発災後、地震が起きて一番大事なことは、まずはもちろん原発のことをどうするか、収束させろと、これがもちろん今一番大事、当初も大事だった。避難されている住民にとって、被災されている住民にとっては、食料や燃料や生活物資、医薬品が届くというのがこれは大変だと、何も来ないと、こうなったんですね。
十一日からいろいろ努力はされたと。予備費は三百二億を十四日に解除した。実は、これは本当は救助法上、厚労省の仕事か、あるいは総理が本部長ですから総理が、どんどん物資運べ、こういうことでよろしいですね、本来。そうじゃなきゃいけませんね。努力はされたと思いますが、極めて不十分だったのも確かですから、そこのところ、これからも、まだたくさん地元から要望あります。市町村や県によって違いますが、これ実は本来は本部長のお仕事なんですね、この大災害のときは本部長のお仕事。しかしながら、これからも努力するということを方向性だけ一言おっしゃってください。
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