177回国会 参議院予算委員会 第12号 (3)
2011年4月25日(月)午後1時1分開会
 

国務大臣(松本龍君)

お答えいたします。

三月十一日の発災以来、まずは、その次の日は救助、捜索、援助ですから、そういうことを指示をいたしました。そして、物資の援助等々も、今、佐藤委員もう十分御承知のとおり、やってきております。

原発の問題、そして、私はとりわけ地震、津波の問題で様々努力をいたしましたけれども、総理からももうその日のうちに、津波災害ということで、これはライフライン、とりわけ電力が駄目だろうということで携帯ラジオを送るよう指示をいただいたり、あるいは様々、救助に当たっては、津波被害でありますから、海の方から、そして屋上、二階等々から捜索をするようにという、様々、自衛隊に対する、マンパワーを十分活用する、あるいは警察、消防、海上保安庁あります、そこのマンパワーをもう当初は最大限活用するという指示を受けて行ってまいりました。

佐藤信秋君

そこで、イエスかノーだけでまたお答えいただきたいんですが、これからも、今現在ですよ、今から以降も、食料、医薬品、衣料品、生活物資、避難されているところへ国が直接的にどんどん出せますね、そこを聞いているんです。

国務大臣(松本龍君)

被災者生活支援本部でそれは責任を持ってやります。

佐藤信秋君

被災者生活支援法で責任持っておやりになる……(発言する者あり)本部で、本部ですね。今途絶えているんじゃないですかね。そんなことないですか。これは、厚労大臣、県の仕事ではありません、今は。どうしても必要なところは国が直接送る、これを是非やっていかなきゃ駄目なんで、よろしくお願いしたいと思います。

そこで、次に瓦れきの処理の問題に入ります。

実は、瓦れきの処理は、資料の三にまた出させていただいていますが、これ主体がいろいろあり過ぎて、きちっとまとめてやらなきゃ駄目なんですね。災害廃棄物の処理対策協議会をつくったからもういいだろうと、環境省としてはそう言っている、そして通知も出しました、それで進むわけがないですね、これ。進むわけありません。自動車とか船舶とか、あるいは金庫がたくさん出てきて警察に遺失物扱いで積んでいるとか、そういう処理をどういうふうにするかということをしっかりと仕分しながら、なおかつ、実は市町村、環境省というか、災害救助法上は都道府県で、それで廃棄物処理法上は市町村、両方ともできるということになっているわけですから、言ってみれば、そこの役割分担が実際問題としてはうまくいっていない。市町村によっては、俺がちゃんとやるよというところと、とてもできませんというところ、今の被害の状況でいえばもちろんそうですね。ですから、そこを具体的にどんな処理方針でやっていきましょうかということを、ある程度国が入らないと、しかも現実に基づいて市町村ごとぐらいにやっていかないとこれ進みません、状況が全然違いますから。

ここのところは、決意というよりは特別立法要るんじゃないかと市町村長たちは言っています、特別立法が要るんじゃないか。どうでしょうかね。

国務大臣(松本龍君)

お答えいたします。

瓦れきの撤去につきましては、三月二十五日に、津波被害ですから自分の所有地に他人の家があるという状況がありますから、そういう意味では、損壊家屋の撤去に関する指針を市町村あるいは県に示しをいたしました。

今おっしゃいました廃棄物処理法による撤去あるいは災害救助法による障害物の除去等々あります。ですから私ども、これは一体となってやらなければならないということで、もう四月の初めですけれども、とにかく、ここは国交省、ここは農林省、ここは県だ、ここは市町村だということがないように、それぞれが出張っていってぶつかっていったときに初めて瓦れきの撤去ができるという指示をいたしまして、今その方針でやっていただいているところであります。

そういう意味では、応急復旧あるいは復旧事業につきましても、このスキームでずっといきながら、それぞれが出張っていくようなやり方をしていこう、各省庁の縦割りをなくしていきながらそれぞれ横でつながってくれという指示は出しているところであります。

佐藤信秋君

佐藤信秋

一番難しいのは、まだ使えそうだという自動車や船舶を査定するのは難しいですよね、誰が判断するんだと、こういう議論もありますし、実際まだ使えるかもしれないというものをどうやって片付けていくか。これは通知を出すことになっていますよね。なっていますが、出ていません。これは難しいですね。難しいのは承知の上で、急がなきゃいけませんよと、そういうところをやっていかないとこれは進みませんよということを一言申し上げておきます。

次に、仮設住宅なんですね。これもいろいろ問題がありまして、仮設住宅、資料の四ですが、もういろんな形があってシナリオがあるんですね、これ。いろんなシナリオがないとできません。このシナリオがまだ示せていないんで、これまた別途、細部についてはそれぞれの委員会で聞きますが。

今、総理せっかくおいでですから、一言。実はこれ、仮設住宅というけれども、避難所であるとか賃貸住宅の借り上げであるとかいろいろなパターンがあります。特に県境をまたがったときには、受け入れた県は応急措置ですからいろんな対応をします。しますが、災害救助法上は、被災した県に求償してください、こうなっているんですね、要請を受けてこの避難所等をつくって。これは厚労大臣、そうですよね。

そこで、厚労大臣のお立場で、まあ隣の県から受け入れた県あるいは市町村でもいいですけれども、被災した県に求償できるかどうか。いやいや、これは日ごろのお付き合いですから、いろいろお世話になったり、お世話したりしている。だけど、救助法上は求償しろと何度も何度も出ていますけれども、みんな意見を聞いても、とてもできないよと。だから、国でやってくださいと、この避難所関係で受け入れたり、避難された方を、あるいはたくさん、もちろん職員も派遣したりしていますし。それで、国に請求させてくださいね、こういう声があるんです。そうでないと、避難、被災された県は今度、市町村に本当に大丈夫と聞かないけません、この人たちは。そういうチェックまでしようとしたらとてもできません。原発避難なんか特にそうですが、あるいはほかだってみんなそうなんですね。そういう市町村がそこまでの能力今持っていません。

そこで、国に請求します、国が受けますと、そういう事務作業をやりますということを受けてやらないと、私は常に十分の十持ってくださいねと、これは言っています。国費で全部持ってやってください、そうしたら求償なんか当該県にしなくても、被災県にしなくてもいいじゃないですかと。ただ、それ以前に、これ絶対駄目と頑張っておられますけれども、財務大臣にもこの前お願いしましたが、そうだという返事にはなっていません。なっていませんが、その旨少しおいておいても、これだけ掛かりましたというのを国の方で整理してやらないと、まずは。ほかの県から救護といいますか、受け入れた県から、そこが必要だと。これはみんな困っているんです、みんな困っているんです。

総理、どう思われますか。総理が例えば埼玉の知事でしたら、これだけ掛かったからいろんな県に下さいと言えるかと、こういう問題なんです。それは無理ですから、国が受けると一言言ってやっていただきたいと思いますが、どうですか。

国務大臣(細川律夫君)

確かに、ほかの県から被災県に要求すること、これはなかなか遠慮があるんではないかというように思います。ただ、この件については全て国が責任を持って被災県に支弁いたします。したがって、そのことをはっきり申し上げますから、遠慮なく被災県の方に請求をしていただけたらというふうに思っております。

佐藤信秋君

今のは答えにならない。ならないということを私ずっと言っているんですよ。そんな非人情なことを要求できますか。要求している厚労省の方がおかしいと思います、それは。だから、どうせ国が全部金出すわけじゃないんですから、今のところは。十分の九でしょう。まあいいです。だから、せめて事務手続ぐらいは、厚労省なのかあるいは内閣府なのか、そっちに要求してくださいという一言が何で言えないんですかと。事務処理は受けますからと、事務処理。

どうですか。総理、どうですか、これ。総理。

内閣総理大臣(菅直人君)

分かりました。検討します。

佐藤信秋君

ということで、総理らしい答弁、きちっと答えを出していただかないかぬのですけれどもね。

私も時間が参りました。あと、いろんなことを要求したかったんですが、要望の範囲で、要求の範囲で、ダブルローン問題、これ深刻になってまいりますから、今日、決算委員会でいろいろやり取りあったと思いますが、総理、しっかりと頭に入れていただきたいと思います。

それから、周りの県というか、被災された県以外の県も、全国、全部元気にせにゃいけません、元気に。そのためには、例えばいつも申し上げるんですが、インフラ投資、公共投資、五%を切った上に五%保留する、保留しているんですね。これはやめた方がいいと思います。早く解除せにゃいかぬと思います。阪神・淡路のときもそれは四月十七日に解除しました。

そのほかいろいろやるべきことが、お願い申し上げたいことがありましたが、時間が参りましたので、私の質問、ここで終わらせていただきます。