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新聞記事
令和6年6月13日 建設通信新聞
建設通信新聞

第3次担い手3法成立に対する
団体コメント

第3次担い手3法の成立を受け、主要業界団体のトップがそれぞれコメントを発表した。

より良いパートナーシップ構築
日本建設業連合会 宮本洋一会長

このたび、建設業法・入契法・品確法の改正案(第3次担い手3法)が可決、成立しました。法案の取りまとめにご尽力いただいた国土交通省のご担当者、自民党品確議連や与党の先生方をはじめとする関係各位に深く感謝の意を表します。

特に資材価格の高騰などの価格変動といったリスクに関して、改正建設業法において、請負代金などの変更方法を契約書記載事項とすることや、発注者が契約変更協議に応じることなどが規定されたことは、とりわけ大きな意義があると思っています。これらの仕組みを通じて、発注者も含めた建設プロセス全体での適切なリスク分担や、受発注者間のコミュニケーションの促進がなされ、より良いパートナーシップを構築することができると期待しています。

また、改正品確法では、担い手の確保のための働き方改革・処遇改善、新技術の活用による生産性向上などについて、公共工事の受発注者の責務や取り組むべき施策が盛り込まれており、将来にわたる公共工事の品質確保、持続可能な建設業などの実現に寄与するものと期待しています。

日建連としても、これらの施策を有効に活用して、将来にわたり持続可能な建設業の実現に向け、最大限の努力をしていきます。

「地域の守り手」として一層活躍
全国建設業協会 今井雅則会長

7日の建設業法および入札契約適正化法改正案に続き、12日に公共工事品確法の改正案も可決、成立しました。

改正建設業法および入札契約適正化法は、建設業が直面する課題である担い手確保や「地域の守り手」としての役割を果たすために必要な継続的・安定的な経営を行えるよう、「労働者の処遇改善」「資材高騰に伴う労務費へのしわ寄せ防止」「働き方改革と生産性向上」という三つの柱により、必要な体制整備などを図るものです。

また、改正品確法はインフラ整備の担い手、地域の守り手である建設業がその役割を果たし続けるため、担い手確保、地域建設業の維持、生産性向上、公共工事の発注体制強化を図るものです。

この法改正の趣旨が、国や地方自治体、民間事業者などのさまざまな受発注者に浸透し、建設産業を取り巻く環境が大きく改善されていくことを期待するとともに、国会の付帯決議も踏まえ、今後検討される標準労務費の設定方法および運用方法なども含め、真に実効性の高い制度となることを期待します。

今回の法改正に当たり、ご尽力いただいた国土交通省をはじめ、政府および品確議連などの国会関係者の皆さまに心から感謝を申し上げますとともに、全建としても、この改正担い手3法に力を得て、地域建設業が有する十分な施工能力を生かし、「地域の守り手」としてより一層活躍できるよう全力を尽くしていきます。

市町村への働き掛け強化に期待
全国中小建設業協会 土志田領司会長

このたび、建設業法、入契法、品確法の第3次担い手3法の改正案が可決、成立しました。法案の取りまとめにご尽力いただいた国土交通省、自民党品確議連の先生方をはじめとする関係各位に感謝を申し上げます。

第3次担い手3法には担い手確保のための働き方改革・処遇改善、資材高騰に伴う労務費へのしわ寄せ防止、地域建設業などの維持に向けた環境整備、新技術活用などによる生産性の向上、公共工事の発注体制の強化が盛り込まれました。国と地方自治体の義務が大幅に拡充され、現在の業界の課題解決に向け、地域建設業が維持可能となるような法改正です。

市町村工事をメインにしている中小建設業界にとっては、法改正により市町村発注者に対して国の働き掛けを強めていただくことになっており、非常にありがたく思っています。国の指導により、適正な価格での受注などが可能となり、担い手不足の解消につながる一歩だと考えています。

全中建としては、技能労働者などの処遇改善のため、適正な労務費の確保に向けて積極的に取り組み、持続可能な地域の建設業として地域の雇用を守るなど、地域社会に貢献していきます。