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令和6年5月24日 建設通信新聞
建設通信新聞

業法・入契法と品確法など両改正案
衆院可決、参院審議へ
第3次担い手3法成立に前進

政府提出の建設業法・入札契約適正化法(入契法)改正案と議員立法の公共工事品質確保促進法(品確法)・入契法・測量法改正案が、23日の衆院本会議で可決された。参院で今後審議される。会期が6月23日までとなっている今国会での第3次担い手3法の成立に向け、大きく前進したことになる。

長坂康正衆院国土交通委員長が両改正案の趣旨と国交委の審議経過を報告した後、採決が行われた。

建設業法・入契法改正案は、技能者の賃金原資となる労務費が請負契約で適切に確保されるよう、中央建設業審議会が労務費に関する基準(標準労務費)を作成。勧告し、それを下回る「著しく低い労務費等」での見積書の作成と変更依頼を受注者と注文者に禁止する措置などを創設する内容。

可決すべきものと議決された22日の衆院国交委で、技能者の賃金水準向上の観点から標準労務費を適切に設定して民間発注者の理解を得た上で下請けまで適正な労務費が確保されるよう周知を徹底することなど、9項目の付帯決議も行われている。

22日の衆院国交委で委員長提出法案とすることが決まった品確法・入契法・測量法改正案は、将来にわたる公共エ事の品質確保促進と持続可能な建設業を実現する観点から、発注者と受注者の責務などを追加する内容だ。

政府と議員立法の双方から提出されている入契法改正案は、それぞれ別の規定を追加するもの。具体的には政府提出分が、受注者から請負契約締結前に資材価格高騰や工期延長につながるリスクの情報を通知された公共発注者に対し、リスクが発現して受注者から申し出があった際の価格・工期変更協議に応じる義務などを課す内容。議員立法分は、国が入札契約適正化で地方自治体への助言と勧告を行えるようにするなどの内容となっている。