新聞記事
令和6年2月5日 建設工業新聞
建設工業新聞

労務単価・技術者単価
引き上げで処遇改善を
建設関係14団体が政策要望

建設関係14団体は2日に東京都内で開かれた自民党「公共工事品質確保に関する議員連盟」(会長・根本匠衆院議員)の総会で、国土交通省など発注機関に対する要望を伝えた。公共工事設計労務単価や設計業務委託等技術者単価の引き上げによる技能者・技術者の処遇改善を要望。4月から建設業に適用される時間外労働上限規制を順守するため、適正工期の確保や工事関係書類の削減・簡素化などを求める声も相次いだ。

14団体は▽日本建設業連合会(日建連)▽全国建設業協会(全建)▽全国中小建設業協会(全中建)▽全国建設産業団体連合会(全国建産連)▽建設産業専門団体連合会(建専運)▽建設コンサルタンツ協会(建コン協)▽全国測量設計業協会連合会(全測連)▽全国地質調査業協会連合会(全地連)▽コンサルティングエンジニア連盟▽日本道路建設業協会(道建協)▽日本橋梁建設協会(橋建協)▽プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)▽全建総連▽全国ビルメンテナンス政治連盟。

9日建連や全建、建コン協などは、労務単価のさらなる引き上げを柱とする技能者・技術者の処遇改善を要望。全建や全中建は公共工事の積算に用いる一般管理費の算入率引き上げを求め、全中建単体では最低制限価格率95%以上の設定を訴えた。

日建連や全建は、国の公共調達で運用している総合評価方式の賃上げ加点措置の早期見直しも要望。会員企業の負担を軽減するため、毎年の継続的な賃上げ実績を加点基準とする運用の緩和を呼び掛けた。

このほか多くの団体が中長期視点で安定的な事業量確保を見通せるとして、法制化された「国土強靱化実施中期計画」の早期策定と、現行の5か年加速化対策を上回る事業規模も求めた。