建設関係13団体は、18日に東京都内で開かれた自民党の「公共工事品質確保に関する議員連盟」(根本匠会長)の総会で、国土交通省など発注機関に対する要望を伝えた。会員の担い手確保や長期にわたる安定的な経営を後押しするため、技能者・技術者のさらなる処遇改善や、円滑な施工や業務履行の確保を訴えた。=1面参照
13団体の内訳は▽日本建設業連合会(日建連)▽全国建設業協会(全建)▽全国中小建設業協会(全中建)▽全国建設産業団体連合会(全国建産連)▽建設産業専門団体連合会(建専連)▽建設コンサルタンツ協会(建コン協)▽全国測量設計業協会連合会(全測連)▽全国地質調査業協会連合会(全地連)▽コンサルティングエンジニア連盟▽日本道路建設業協会(道建協)▽日本橋梁建設協会(橋建協)▽プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)▽全国建設労働組合総連合(全建総連)。
日建連や全建などは、公共工事設計労務単価の引き上げを柱とする技能者の処遇改善を要望。日建連は民間工事も含むダンピング対策の強化を求め、全建は低入札価路調査基準・最低制限価格両制度の設定範囲上限枠(予定価格の92%)や計算式に用いる現場管理費(算入率0.90) と一般管理費(0.55) の算入率引き上げを呼び掛けた。
席上、要望事項を説明した日建連の山本徳治事務総長は「岸田文雄首相が新しい資本主義の例として取り上げた建設業の(賃上げの)取り組みを続けるためにも、労務単価を大幅に上げてもらいたい」と強調。全建の山崎篤男専務理事は「賃上げ企業を入札で加点評価する政府方針も出されたところだが、それに対応するためには賃上げの資金確保やダンピング対策がどうしても必要だ」と話した。
建コン協は、全測連や全地連と共同で設計業務委託等技術者単価のさらなる引き上げや業務量安定の確保を柱とする要望事項をまとめた。建コン協の野崎秀則会長は「さらなる社会価値を提供できるようにしていきたい」と述べ、国交省などによる要望事項の反映に期待を込めた。