2021/2/22(月)
新聞記事
令和3年2月22日 建設通信新聞
建設通信新聞

設計業務委託等
技術者単価1.6%上昇
新型コロナで特別措置

国土交通省は19日、土木コンサルタント業務などの積算に使う、2021年度の「設酎業務委託等技術者単価」を決定した。

前年度と比較した全国の全職種平均(単純平均値)の伸び率は1.6%の上昇となり、9年連続で増加した。全職種平均の基準日額(単純平均値)は4万0890円で、公表を開始した1997年以降で最高値となった。公共工事設計労務単価と同様に、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、前年度を下回った単価を据え置きとする特別措置を講じている。

技術者単価は、所定労働時間内8時間当たりの基本給相当額、諸手当、賞与相当額、事業主負担額で構成。コンサルタント業務や測量業務などの設計業務委託等の積算に用いる。通常は4月となっている改定のタイミングをことしも前倒し、3月1日から適用を開始する。

21年度の業種別の職階平均は、設計業務が前年度比1.9%増の4万9471円、測量業務が1.3%増の3万4040円、航空・船舶関係業務が1.3%増の3万8580円、地質業務が1.3%増の3万6133円。

新型コロナの影響による単価の据え置き措置は、設計業務の主任技術者、技師(B)、測量業務の測量技師、航空・船舶関係の操縦士、地質業務の主任地質調査員に適用されている。特別措置を実施しなかった場合の全体の伸び率は1.0%となっていた。

全職種平均での技術者単価の伸び率は、回復傾向に転じた13年度以降、13年度が0.4%、14年度と15年度がそれぞれ4.7%、16年度が3.8%、17年度が3.1%、18年度が3.0%、19年度が3.7%、20年度が3.1%と継続して上昇。1.6%の上昇となった今回の改定によって9年連続での増加となった。