国土交通、総務両省は、都道府県と政令市に今後の公共工事の円滑な施工確保を要請する文書を1月29日付で送付した。公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく通知で国交省の不動産・建設経済局長と総務省の自治行政局長の連名。適正な価格による契約、適正な工期設定、技術者・技能者の効率的活用、施工時期の平準化、入札手続きの迅速化などを柱にした施策への取り組みを求めた。
適正な価格による契約では、労務や資材などの最新の実勢価格を適切に反映しつつ、実際の施工に要する通常妥当な経費を適正に積算するよう要請。歩切りについては、資材などの実勢価格を適切に反映した積算の徹底と併せて、厳に行わないよう改めて求めた。
工期の設定では、中央建設業審議会の「工期に関する基準」に基づき、公共工事の従事者の休日、作業不能日数などを考慮した適正な工期設定を促した。担い手の処遇改善や経営の健全化などにつながる施工時期の平準化については、財政部局のほか農業や教育など土木以外の部局を含め、各発注担当部局が緊密に連携するよう要請した。
地域の建設会社が円滑に施工できる環境整備により、国土強靱化関係の事業を着実に実施。地域の建設業団体などとの意見交換を通じた緊密な連携を図り、公共工事の受注環境の把握に努め、工事の円滑な発注や入札契約の適正化に努めるよう求めた。