建設業法改正案、入札契約適正化法(入契法)改正案、公共工事品質確保促進法(品確法)改正案の「新・担い手3法」が出そろった。24日の衆院国土交通委員会において、建設業法等改正案が全会一致で可決。また、問委員会で品確法の改正案について委員長提案があり、同じく可決された。今週にも衆院本会議で審議され、その後、参院での審議を経て、6月早々の可決、成立を見込む。
同委員会での建設業法等改正案の可決に当たっては、付帯決議が提起された。2024年度から適用される建設業の時間外労働の上限規制を視野に、長時間労働の是正や週休2日の確保が図られるような工期に関する基準策定と、基準を踏まえた国と自治体における適正な工期の実現を求めた。
自治体における債務負担行為や繰越明許費の活用による施工時期の平準化、元下間の請負代金の適正化などの建設工事の請負契約の適正化、重層下請構造の改善も提起した。
公共工事設計労務単価の引き上げを1次下請げ以下のすべての建設労働者の賃金上昇につなげていくことも強調。下請代金のうち、労務費相当分が着実に現金で支払われるようにすることで、建設労働者への着実な賃金の支払いを確保することとした。
社会保険については建設業の許可業者における加入を達成するとともに、下請けへの法定福利費の着実な支払い、一人親方などの適切な保険への加入促進、建設技能者が加入する国民健康保険組合への十分な財政支援を求めた。
技術検定制度の再編を始めとした若年者の積極的な登用を促進することで、担い手と適正な施工を確保することにも言及している。