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2018/11/21(水)
新聞記事
平成30年11月19日 建設通信新聞


国土強靭化へ予算確保
長期視点での投資訴え

自民党の佐藤信秋参院議員は16日、麻生太郎財務相に今後の予算編成における公共事業予算の”増額確保”を申し入れた。野田毅衆院議員、山本有二衆院議員、竹下亘衆院議員、足立敏之参院議員との連名で要望書を提出した。国土強靭化の推進へ、2018年度第2次補正予算での必要予算の確保と、19年度当初予算におげる公共事業予算の増額を求めた。

申し入れは、政府が進める重要インフラの緊急点検と、その結果を踏まえた今後3年間の『防災・減災、国土強靭化のための緊急対策』の推進を求める内容。そのために必要となる18年度第2次補正予算での予算の確保と、当初予算での公共事業予算の持続的な”増額確保”を訴えた。

特に「集中的な対策を講じる緊急対策の3年間だけではなく、10−15年の長期的な視点で国土強靭化の取り組みを推し進めていく必要があるということを申し上げた」(佐藤議員)。というのも、対策を担う建設産業にとっても、中長期的な事業量の見過しがなければ、それに対応できるだけの人材や資機材を確保しておくことは難しい。

実際に内外で入手不足に対する懸念の声はあるが、「建設企業が災害対応などに即応できるだりの人員を維持・確保していくには(企業として)長期的な見通しを立てられるということが重要になる。(建設産業界に)そういうメッセージを出せるだけの予算、あるいは計画を組んでいく必要がある」(同)。

何よりも、財政健全化の方針の下、まさに「身を削る」思いで削減努力を続けてきた公共事業予算(当初予算)は、近年こそ安定的に推移しているが、ピークだった97年度と比較すれば、約6割の水準にまで激減している。

待ったなしの課題となっている国土強靭化の推進ヘ、「ベースとなる公共事業予算(当初予算)を伸ばしながら、そこに緊急点検の結果を踏まえた対策を上乗せする必要がある。(われわれの申し入れに)応えてもちえるものと期待している」(同)と話す。