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2015/2/6(金)
新聞記事
平成27年2月2日 建設工業新聞


公共工事品確法
運用指針申し合わせ

ダンピング防止・不調対応
発注者責務示す

国交省 都道府県単位で説明会




公共工事の品質確保の促進に関する関係省庁連絡会議が1月30日に開かれ、改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の運用指針を申し合わせた。国や地方自治体などの発注関係事務に関する共通ルールとなる。調査・設計から完成後に至る各段階で発注者が果たす責務として、ダンピング受注の防止や入札不調・不落への対応などを挙げ、多様な入札契約方式の中から適切な方式を選択・活用するための考え方も示した。

連絡会議の事務局を努める国土交通省は、運用指針に基づく発注関係事務が4月1日に開始されるのを前に、都道府県単位で各管内市町村の担当者や建設業界関係者を対象にした説明会を、2日の岡山、香川、佐賀の各県を皮切りにスタート。ブロック単位で相談窓口も設けるなどして、指針の内容の周知に努める。

今回申し合わせたのは、運用指針の本文。その内容について国交省直轄事業を中心とした具体的な取り組み事例や既存の要領などを引用した解説資料を同省が作成し、省庁連絡会議で説明した。

300ページに及ぶ解説資料には、関連する法令や基準類、ガイドライン、手引など運用指針に関連する資料一覧も掲載。国交省が本年度中に策定する「入札契約方式の適用に関するガイドライン」「技術提案・交渉方式に関するガイドライン」(いずれも仮称)からも一部内容を引用している。

国交省は、自治体の発注事務などの先進事例も順次取り入れながら解説資料の内容を拡充。国から市町村に至るまですべての発注者を対象に「他に参考となる生きた情報を取り込み、提供できるようにしていきたい」(田村秀夫官房技術調査課長)としている。

さらに、運用指針の内容に沿って、直轄事業や補助事業を持つ各省庁が関連する要領を順次作成。発注関係事務の実務面で参考となる資料も提供できるようにする。

省庁連絡会議の議長を務める古谷一之内閣官房副長官補は「担い手の中長期的な確保・育成に向けてすべての公共発注者に課せられた責務を果たしていくことが重要だ。見直すべきは見直し、具体的な取り組みを進めてほしい」と要請した。