公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)の改正案と建設業法などの改正案、建築基準法改正案が27日、衆院国土交通委員会で採決され、いずれも全会一致で可決された。順調にいけば29日の衆院本会議で審議し成立する見通し。3法案とも参院先議で審議しており、成立に向けた議論も大詰めを迎えた。
採決に当たり、3法案とも付帯決議が議決された。品確法改正案では、発注者を含む関係者が連携し、公共工事の受注者が適正な下請契約の締結や技術者・技能者の確保・育成、労働条件や労働環境の改善に努めることや、適正な予定価格の設定などを盛り込んだ。建設業法などの改正案では、設計労務単価の引き上げ分がすべての建設労働者の賃金上昇につながるよう対策を講じるとともに、労務単価の適切な見直しを要請。
また、低入札価格調査制度の導入が進んでいない市町村への働き掛けによりダンピングの対策強化も求めている。
討論では、入札金額の内訳書の提出義務付けに当たり、国として定型の書式作成を求める意見も上がった。また、内訳書を提出しない場合は失格にするなどの措置を想定するとした。