自民党公共工事品質確保に関する議員連盟の公共工事契約適正化委員会(野田毅委員長)は20日、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の改正案を了承した。国土交通省が提出予定の建設業法、公共工事入札契約適正化法(入契法)の改正案とセットで、インフラの品質確保と建設業界の将来的な担い手確保に向けた施策を展開する。法案の取りまとめを主導した佐藤信秋参院議員は「3月中の提出を目指す」として今後、党内手続きや公明党や野党各党との協議に入る考えを示した。
改正案では、担い手確保に取り組むとともに、工事の性格や地域の実情に応じて多様な入札契約方式を導入すると明記。自治体や学識者、民間事業者の意見を聞いてそのための運用指針も策定する。ダンピング防止も明記。適正な代金を速やかに支払うことで労働環境改善にも配慮するとした。調査設計の品質確保も盛り込んだ。
野田委員長は、「建設業法などと一体で(品質と担い手確保に)国策として取り組む」と述べた。与野党合意を目指す佐藤氏は日刊建設工業新聞の取材に、早期成立のため「参院先議で審議したい」と述べた。