自民党の公共工事品質確保に関する議員連盟(品確議連)に設けられた「公共工事契約適正化委員会法制化プロジェクトチーム」(座長・佐藤信秋参院議員)は7日、全国中小建設業協会(全中建)など5団体から、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)改正へのヒアリングを行った。改正法に基づく施策を自治体を含めて徹底するよう求める声が上がったほか、建設コンサルタンツ協会(建コン協)らからは調査・設計の品質確保を図る資格制度の整備に強い期待が示された。
ヒアリングには、全中建の松井守夫会長、建コン協の大島一哉会長、全国地質調査業協会連合会(全地連)の成田賢会長、建設産業専門団体連合会(建専連)の道用光春常務理事、全国測量設計業協会連合会(全測連)の永井博記理事が出席。
松井全中建会長は「自治体に改正法の趣旨がしっかり伝わるよう周知徹底をお願いしたい」と重ねて要請。道用建専連の常務理事も「自治体や民間は対応がまだまだ追いついてない」との認識を示した。
大島建コン協会長は、改正案のたたき台に調査・設計に関する資格制度の活用が盛り込まれたことに「地位向上や若手の確保にもつながる」と期待感を表明。「点検・診断を含め、自治体の業務発注でも活用する資格制度を早期に構築するようお願いしたい」と述べた。成田全地連会長は「品質確保には実績だけではなく資格も重要。地質調査のデータベースを活用する仕組みにも配慮してほしい」と求めた。永井全測連理事は「測量成果の品質確保のために、第三者機関による検査・検定を制度化してほしい」と要請した。