2013/10/10(木)
新聞記事
平成25年10月8日 大阪建設工業新聞




建設産業の元気回復を目指す

参議院議員
自民党国土強靭化総合調査会筆頭副会長
佐藤 のぶあき




強くしなやかな国土を造るためには、防災・減災、老朽化対策を進める必要があります。同時にその担い手として、全国各地で建設産業に働く人々が、イキイキと活動できる環境を整え、建設産業の元気回復を図ることが、喫緊の課題です。もちろん「建設産業」とは、元請、専門工事を問わず、土木、建築工事だけではなく、測量、調査、設計等を含め裾野の広い関連産業全体とそこに働く多くの人々を指します。残念ながら、東日本大震災をはじめ多くの災害が続き、全国各地で技術者・労働者の不足、資材の不足が顕在化してきました。建設産業の元気回復の為に必要なことを政治・行政一致して取組まねばなりません。

先ず、働いている人々の賃金が低過ぎます。上げて行かねば若者が入って来ません。公共事業の積算で使う労務単価が低くなり過ぎました。15年前に比べ3割〜4割下がりました。私は長い間調査方法の改善を主張し、この4月にようやく全国平均15%あげてもらいました。まだまだ上げ続ける、戻し続けなければなりません。

仕事したら工夫すれば利益が残せる公共事業の契約にしなければなりません。低入札基準価格を近年で4回上げてもらいました。発注者が見積もった価格の6〜7割で落札することが異常です。継続して良い仕事ができる訳がありません。また官の積算価格は標準価格ですから、これ以上必要な場合は、それに対応する必要があるのです。入札契約の改善に取り組みます。

そして10年先、20年先を見据えて国土・地域を強靱化する計画を立て、着実に実行する必要があります。民間投資を引き出し、公共投資も目標を立てて着実に実行する。これがまた、建設産業の元気回復につながることと思います。これからの日本の課題として、多くの皆様と共に力一杯努力して参ります。