自民党は、東日本大震災を教訓に、災害に強い国土づくりを目指す「国土強靭化基本法案」をまとめ、6月上旬に国会に提出する方針を固めた。10年間で総額200兆円を集中投資し、国と地方が緊急輸送道路網や全国高速交通網、建築物の耐震化などを推進する内容。衆院への法案提出に向けて党総務会などで早期に了承を得る。
公明党や民主党なども国土の防災・減災対策の強化を打ち出す提言などの取りまとめに入っており、公共投資削減の歯止めに期待が高まりそうだ。
法案では、政府に設置の発生を見据えたインフラの構築を加速させるとした。併せて、経済機能などが集まる東京を中心とした首都圏機能を代替できる都市を地方に分散する多極分散型の国土形成も目指す。
これにより、大規模災害の未然防止や災害発生時の被害拡大の防止、都市の代替機能確保などが実現でき、公共投資による需要創出でデフレ不況からの脱却も図れるとしている。