東北建設業協会連合会(菅原三朗会長)は10日、仙台市青葉区の宮城県建設産業会館で、自民党の「東日本巨大地震・津波災害の法整備緊急対策プロジェクトチーム」の次長を務める片山さつき参議院議員らに、東日本大震災の津波で流出した会員企業の重機について、実情に見合った補償などを要望した。
この日は、片山議員のほか、佐藤信秋参議院議員、秋葉賢也衆議院議員が出席。同連合会を代表して佐藤博俊宮城県建設業協会長らが、▽津波で流出した建設機械などに対して国が実勢価格で負担する仕組みの構築▽災害本復旧工事の地元会員企業の優先発注・活用の徹底▽雇用の場を最大限に提供できる地元建設産業への支援・受注確保に対する配慮――の3項目を求めた。
特に建設機械に関しては、天災の場合は損害保険が適用されず、リース会社から多大な金額が請求されるケースが多いほか、工事請負約款29条の「不可抗力による損害」では、積算上の機械損料が算定基礎となっているため、わずかな金額しか受け取れない状況を訴えた。
これを受けて片山議員は「非常にハードルは高いが、建設機械は公共事業を行うためのツールであり(政府に)推してみる価値はある。リース倒産とならないよう努力したい」と述べた。
さらに片山議員は「今回の大震災で公共事業に対する考えが大きく変わった。100年に一度の災害のためでも、必要な事業はやらなければいけない」と強調した。