佐藤信秋でございます。
私は、公明党、みんなの党、たちあがれ日本・新党改革、自由民主党を代表して、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案、早期救済法案に賛成の立場で討論を行います。
あの震災から四か月たちました。瓦れきは山積みし、被災民の多くが、この猛暑の中、多くの方々が悲しみ、苦しみに耐えておられます。深甚なるお見舞いを申し上げます。
原発事故の被害に遭われている方々への東京電力からの仮払い補償金は、その対象が限定され、金額についても被害者の悲惨な状況の現状に合ったものでなく、迅速かつ適正な救済とはなっておりません。まさしく政府の救済策が遅い、狭い、不明確なのであります。民主党の閣僚の中からさえ、総理御自身が、俺が全部責任を持つ、だから思い切ってやれと、そう言わないと組織というものが動かないと批判されている状態です。
私たちは、国が果たすべき役割を明確にして、一刻でも早い救済のため、本法律案を提案したものであります。
民主党の皆様も我々の法案に対して幾つかの修正を求められました。おおむね了解し合えたと言ってよろしいんだと思います。ただ、肝心の一点、残りました。法案では、被害者にとって仮払いが行われることが明確に示されることが必要であり、さっき申し上げた、国が責任を持つから頑張ろうと、こういう呼びかけが必要なんです。この点を明確にしております。
民主党の皆様の修正案を見せていただくと、最後の修正案、実は修飾語を取ってください。修飾語を取りますと、国は原子力事業者が金銭の支払を行わない場合において仮払金を支払う、こうなっておる。修飾語を取ってみたらすぐ分かる。これは、この規定では、国は仮払いしません、東電が支払わなくなるまで。この修正を受け入れたら被害者救済には縁遠い、こういう規定になります。まさか本心でそう思っておられるわけじゃないと思うんですが、これは国の責任逃れになります。
また、応急対策の基金というのは、これはもうどうしても必要なんですね。いろんな漏れがあります。市町村や県が独自にやっていることがたくさんあります。数え上げれば切りがありません。だから、被害者からも、福島県、県議会からも法案の早期成立が望まれています。にもかかわらず、今申し上げたようなところで政権与党の民主党の皆さんが何で反対されるんでしょう。被害者の現状を見るにつけまして、その救済策に反対される、この理由は私には本当に全く理解できません。残念であります。
私もしょっちゅう、週に一回は現地に行かせていただいています。だからこそ、この法案へ反対することなく、ただ単に政権の延命、こういうだけでは国民の生活が守れない、顧みないと。こういう無責任政権、こういうのをさらけ出している、こういうことだと思います。いわれのない苦しみ、これに耐えておられる避難民、被害者の皆さん、この生活をどう考えておられるか、これまず第一に考えないといけません。
民主党の皆さん、半分はほとんど賛成したいんだと思いますが、本当に賛成してくださる方がおられるんじゃないかと思いますが、猛省を促して、私、賛成の討論とさせていただきます。
ありがとうございました。